不安定な世界情勢の中、EUの政治と経済を牽引し、長年好調な経済発展を遂げて世界を驚かせているドイツ。ビジネスチャンスを見出して、年々ドイツへ進出または進出を検討している日本の中小企業の数は未だに上昇中です。多くの日系企業が、デュッセルドルフ、フランクフルト等の優れたビジネス都市をハブとしてEU全土でビジネス展開を行い、成功しています。国外進出といっても様々なアプローチがあります。特に優れた技術を持つ中小企業の多いドイツの場合、既存の優れた人材網や流通ネットワーク等を構築済みのドイツ企業とのジョイントベンチャーや、こうした企業の買収もドイツへの進出・事業拡大を目指す日系企業にとって魅力のある選択肢です。
2018年3月7日、(公財)兵庫県国際交流協会、兵庫EU協会、弁護士法人東町法律事務所、ペータース法律事務所主催、ひょうご・神戸国際ビジネススクエア(ひょうご海外ビジネスセンター、ジェトロ神戸、神戸市海外ビジネスセンター)、神戸商工会議所共催により、神戸にて日系企業のための『ドイツビジネスセミナー』を開催しました。
セミナーは二つのテーマで構成され、Dr.ヴォルフガングP.J.ペータース弁護士を講師に「ブレグジットのその後~今こそドイツ進出の好機~」、またリヒャルト正光・シャイフェレ弁護士を講師に「ドイツ進出・販売拡大のキーポイント」についての講演が行われました。ドイツ中小企業を対象にしたM&A事情、日本企業によるドイツ国内の事業拠点の立ち上げや現地代理店・販売店の起用、EU一般データ保護規則「GDPR」などについて、主に実務の観点から具体的な統計情報の紹介や手続きの説明を用いながらお話しました。
講演内容は日本語と英語でこちらからダウンロードできます。
セミナー第二部では名刺交換会が行われ、日系企業また政府機関のセミナー参加者70名以上が講師を交えネットワーキングを行いました。軽食と共にドイツビールやデュッセルドルフ名物であるハーブのリキュールKillepitschが振舞われ、活発に名刺交換が行われました。海外進出している企業や今後海外進出を計画している企業、多くの参加者の方々よりセミナーを通じてドイツビジネス全般、また、ペータース法律事務所不動産部門部長Dr.ユルゲン・アインベック弁護士を交えたドイツ・不動産事情等についても、ご意見・ご要望を伺う機会となりました。